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Instisute of Human Development

TEL. 077-524-9387

〒520-0052 滋賀県大津市朝日が丘1-4-39 梅田ビル3階

人間発達講座 内容紹介

人間発達講座 21世紀を生きるあなたと私の発達保障
第1回「生まれる」そしてここに在る

 あなたは、いま、安心して毎日の生活を送れているでしょうか?
 あなたも私も、不安とともに毎日を送っているのではないでしょうか? 日本でも世界でも、格差と貧困が広がり、生きづらさを抱えさせられた人が増え、家族の孤立がすすんできています。世界の多くの国で、紛争や戦争で一般市民が犠牲になり、難民とよばれる人たちが住むところを追われています。地球規模で、食料やエネルギーの危機や、気候変動などの環境変化がすすんでいます。21世紀に持続可能な社会の発展は実現するのでしょうか。
 あなたにも、私にも、子どもたちにも、障害のある人にも、どんな人にも自由に、平等に、すこやかに、生存し、安全で安心な環境のもとで豊かな人格をはぐくむ発達の権利があります。その権利を実現するのが発達保障です。その実現を一緒にめざしませんか?
 21世紀を生きるあなたと私、権利としての発達保障を、いっしょに考えていきましょう
に、平等に、すこやかに、生存し、安全で安心な環境のもとで豊かな人格をはぐくむ発達の権利があります。その権利を実現するのが発達保障です。その実現を一緒にめざしませんか?
 21世紀を生きるあなたと私、権利としての発達保障を、いっしょに考えていきましょう

講義内容

基調報告
発達保障の課題2023 人間発達研究所 
第1講義
ようこそ保育園に――あたたかい親子関係をはぐくむ社会の役割――

   平松知子さん(社会福祉法人熱田福祉会 理事長)

 愛するする人と巡り会って、命を宿し、自分も『親』になっていく営みは、けしてたやすいことではありません。
 「家族」というワードに身体を固くする人も、たくさんいる現代社会の中で、「あなたの子育てをいっしょにやろう」と門を開けているのが「保育園」です。
 様々な背景を抱えた人がホッとできる場としての保育園。私たち保育者も、かかわりのなかでその考え方を広げ、「発達する保育園」を共に考えましょう。

【講師プロフィール】
 静岡県生まれ。浜松市にある民間保育園、名古屋市にある社会福祉法人熱田福祉会のぎく保育園をへて、2007年より同法人けやきの木保育園園長、2022年3月退職。現在、同法人理事長。「保育で幸せになる」「なりたい自分になる」を大事に、保育が福祉であり続けるために、自分にできることを仲間とやっている。パンダ好き。名古屋大学大学院(教育行政学)在学中。

【書著】
『子どもが心の葛藤を超えるとき――発達する保育園(子ども編)』ひとなる書房 2012
『大人だってわかってもらえて安心したい――発達する保育園(大人編)』ひとなる書房 2012
『このままでは働き続けることがつらい保育の仲間たちへ』ひとなる書房 2022
共著『保育と憲法』 大月書店 2017
共著『誰も置き去りにしない社会へ――貧困・格差の現場から』 新日本出版社 2018
第2講義

人間の発達と乳児期前半

  白石恵理子さん(滋賀大学 教諭)

 誕生し、私たちの仲間になった子どもたち……
 たくさんの人にたすけられながら、ゆっくりじっくり自分の人生を歩みだします。
 この講座では、「乳児期前半」に焦点をあてつつ、「可逆操作の高次化における階層-段階理論」の全体像についてもお話させていただきます。一人ひとりのかけがえのない子どもたちの身体、瞳、声、手指のリズムのなかに自然と社会の接点がどう生み出されていくのか、どのような発達の法則性が潜んでいるのか、考えていきます。

【講師プロフィール】
 福井県生まれ。京都大学教育学部卒、同大学院修士課程修了。京都大学教育学部助手、大阪総合福祉専門学校(現大阪健康福祉短期大学)を経て、1996年より滋賀大学教育学部。1997年助教授、2004年教授。就学前から青年・成人期までの知的障害・自閉性障害児者における発達的特徴と障害特性を生活年齢との関係で明らかにし、各ライフステージにおけるQOLとQOLを豊かにするための教育指導のあり方、発達保障の課題、条件を明らかにすることにとりくんでいる。さらに、障害児の発達と自己認識の関係、実践における集団と個の関係、学校から社会へのトランジッションについてさらに研究を深めていきたいと考えている。

【著書】
『障害のある人の発達保障――成人期のなかまたちが教えてくれること 青年・成人期の発達保障』 全障研出版部 2018
共著『子どもと保育 0歳児』 (改訂版) かもがわ出版 2011
編著『新版 教育と保育のための発達診断 上 発達診断の基礎理論』 全障研出版部 2022
編著『新版 教育と保育のための発達診断 下 発達診断の視点と方法』 全障研出版部 2021

第3講義

「ここに在る」小さないのちが輝く輝くとき
  ~医療的ケア児と家族の暮らしを知ることから始めよう~

  髙橋昭彦さん(認定NPO法人うりずん 理事長)

 医療の進歩によって多くの小さないのちが救われる一方で、人工呼吸器、経管栄養などが必要な「医療的ケア児」が増えています。
 しかし医療的ケア児と家族を支える仕組みが十分でないことから、本人や家族は負担を強いられています。小児在宅医療やうりずんの活動を通じて感じることは、子どもにとって、生命の安全は大切ですが、人とのふれあいや学びも同じくらい大切ということです。皆さんの地域のどこかに医療的ケア児は暮らしています。医療的ケア児と家族の暮らしについて考えていきたいと思います。

【講師プロフィール】
 滋賀県出身。自治医科大学卒業、滋賀県で10年間地域医療に従事。その後栃木県内の病院で在宅医療に従事。2001年、米国ホスピス研修のためにニューヨーク滞在中、同時多発テロ事件に遭遇。2002年に宇都宮市でひばりクリニックを開業。在宅医療を通じて重度の障害児がいる家族が24時間目の離せない状況である現実に直面し、2007年に研究事業として人工呼吸器をつけた子どもの預かりを行う。2008年より重症障がい児者レスパイトケア施設「うりずん」を開所。2012年うりずんを特定非営利活動法人化、2014年うりずんが認定特定非営利活動法人を取得し、地域で継続的に支援する体制を確立。現在、ひばりクリニック院長。認定特定非営利活動法人うりずん理事長。栃木県医療的ケア児等支援センターくくるんセンター長
日本小児科学会認定専門医、日本プライマリ・ケア連合学会認定医・指導医
厚⽣労働省 令和元年度障害者総合福祉推進事業 医療的ケア児者とその家族の生活実態調査 検討委員会・委員長

【著書】
編・共著『こうすればうまくいく 在宅緩和ケアハンドブック 改訂3版』 中外医学社 2019

【受賞】
2014年 「第10回ヘルシー・ソサエティ賞」
2016年 日本医師会「第4回赤ひげ大賞」
第4講義

若年ママたちの出産に寄り添って
 ――シェルター「おにわ」のとりくみ――

  上間陽子さん(琉球大学 教授) 

 沖縄で若年出産をしたママたち77名に調査という形で話を聞いていきました。
 暴力の問題、性的同意までの長い道のりに、もう少し実態に働きかける必要を感じて、2021年10月、若年出産女性の応援施設“おにわ”を開所しました。調査とおにわの実践について話したいと思っています。

【講師プロフィール】
 沖縄県生まれ。東京都立大学博士課程退学、2005年より琉球大学教育学研究科に勤務、2016年教授。専攻は教育学。学校から逸脱する少年・少女や沖縄の貧困などについて学校内・学校外から調査をしてきた。2016年夏、うるま市の元海兵隊員・軍属による殺人事件をきっかけに沖縄の性暴力について書くことを決め、翌年『裸足で逃げる――沖縄の夜の街の少女たち』を刊行。2021年10月、家族や恋人からの暴力や経済的な事情などから安全な出産・育児ができない少女を受け入れるシェルター「おにわ」を立ち上げ、共同代表兼現場責任者となる。妊娠中から産後のケア、そして安心して自立できるまでを支えている。

【著書】
『裸足で逃げる――沖縄の夜の街の少女たち』 太田出版 2017
『海をあげる』 筑摩書房 2020
共著『若者と貧困』 明石書店 2009
共著『沖縄貧困白書』 かもがわ出版 2017
共著『誰も置き去りにしない社会へ――貧困・格差の現場から』新日本出版社 2018

【受賞】
2021年「第7回沖縄書店大賞」沖縄部門大賞(『海をあげる』)
2021年「Yahoo!ニュース本屋大賞 2021年ノンフェクション本大賞」(『海をあげる』)
2021年「わたくし、つまりNobody賞」受賞。

バナースペース

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