人間発達講座 自分づくりを生きる わたし 第1回あそび

日時 2019年2月2日(土)・3日(日) チラシはこちらから(PDF
会場 びわ湖大津プリンスホテル
受講料 一般11,880円 (11,000+税)
      人間発達研究所会員9,180円 (85,00+税)
      25歳以下の会員3,780円 (3,500+税)
        ※1992年4月2日以降のお生まれ会員が対象です。同時入会の方も対象となります(2018年会費2000円)。
主催 人間発達研究所 
後援 滋賀県 滋賀県教育委員会 滋賀県社会福祉協議会
内容 (講師の紹介と講義内容
  基調報告&オリエンテーション
        中村隆一さん(人間発達研究所所長・立命館大学)
  第1講義 乳児期後半期から幼児期前半期の発達とあそび
        河ア道夫さん(高田短期大学)
  第2講義 自閉症スペクトラムの子どもとあそび――目からウロコ――
        赤木和重さん(神戸大学)
  第3講義 幼児期後半の発達とあそび
        吉田真理子さん(三重大学)
  第4講義 学童期のあそびとおとなの関わりを考える
        代田盛一郎さん(大阪健康福祉短期大学)
  第5講義 「あそび・遊び」は子どもの主食――子どもの権利条約第31条を手がかりに考える――
        増山均さん(早稲田大学名誉教授)
申込方法
  @専用申込用紙1月18日(金)までに受講料を添えて郵便局窓口、または、ゆうちょATMから。
     専用申込用紙は人間発達研究所までご請求下さい(発送受付中)。
  A郵便局に備え付けの払込取扱票でも同様にお申込できます。
     口座番号 01080-4-26819
     加入者名 人間発達研究所
     通信覧に 氏名、ふりがな、生年月日、勤務先名、連絡先電話番号をご記入下さい。 
  Bネットからの申込み
     https://ihdkouza2018.peatix.com
     facebook または twitter のアカウントをご用意ください。新たにpeatix のアカウントを作って申し込むことも出来ます。
     ご利用についてご不明な点はこちらをご覧ください。 
  C職場から集団での受講、出張扱い等で、上記いずれの申し込みも難しい場合は、人間発達研究所にご連絡ください。
  D食事について、ホテル(会場)の管理上の理由から持込をお断りしています。
   下記、宿泊・食事申込書をダウンロードしてお申し込みください。周辺にも食事処があります。
  E宿泊もJTB大津支店に委託しています。FAXにてお申し込み下さい。
   宿泊・食事申込要項(PDFファイル) 宿泊・食事申込書(PDFファイル
 ※プリントアウトしてご利用下さい。
   ホテルのレストランや、ホテルから徒歩15分くらいに食事処もあります。
  F受講票をお送りします。受講票にて受付をします。
    インターネットから申し込まれた場合、受講票はありません。当日は、スマホなどで受付画面をご呈示いいだくか、あらかじめプリントアウトしてご持参ください。
  G介助(移動・情報保障)の必要な方は、手配の都合上、早めに人間発達研究所にお知らせください。
 
※ご注意:Bのpeatixのサイトは、インターネット通信規格の RFC(Request for Comments)に準拠しているため、RFC のルールに準拠していないフォーマットのメール アドレスをご登録することはできません(@ の直前にドット (.) があるメール アドレス、@ より前で、ドット (.) が連続しているメール アドレス)。上記メールアドレスに該当する場合は、お手数ですが、それ以外のメールアドレスにてアカウントをご登録ください。

人間発達講座 ひととしていきる 第6回 あなたに語る発達のものがたり

日時 2018年2月3日(土)・4日(日)※終了しました。ありがとうございました。
講座テキストの購入はこちらから(メールが開きます)。 
会場 びわ湖大津プリンスホテル
(滋賀県大津市におの浜4-7-7) Tel 077-521-1111
主催 人間発達研究所
後援 滋賀県・滋賀県教育委員会・滋賀県社会福祉協議会
内容 第1講義 幼児期前半期の発達を理解するために
           近藤直子さん(NPOあいち障害者センター理事長)
    
第2講義 幼児期後半期の発達を理解するために
           服部敬子さん(京都府立大学教授)
    
特別講義 世界の子どもたちに向き合って――紛争、災害の現場から――
           安田菜津紀さん(フォトジャーナリスト) 
    
第3講義 成人期のなかまたちが教えてくれること
           白石恵理子さん(滋賀大学教授)
    
第4講義 ようこそ、「心の発見」の旅に:発達とかかわりをむすぶもの
           中村隆一さん(人間発達研究所所長・立命館大学教授)
    
第5講義 大事なことは憲法が教えてくれる
           森英樹さん(名古屋大学名誉教授)

人間発達講座 ひととしていきる 第5回 私の物語がはじまる――4歳から5,6歳頃の発達――

「人間発達講座ひととしていきる第5回テキスト」を講座でご購入下さった方へ(お詫びと返金のお知らせ)

日時 2017年2月4日(土)・5日(日) 講座案内チラシ(PDFファイル) 終了しました。ありがとうございました。
会場 びわ湖大津プリンスホテル (滋賀県大津市におの浜4-7-7) Tel 077-521-1111
主催 人間発達研究所
後援 滋賀県・滋賀県教育委員会・滋賀県社会福祉協議会
参加費 一般 11,000円
     一般(25歳以下) 6,000円
     人間発達研究所会員 8,500円
     人間発達研究所会員(25歳以下) 3,500円

内容
 今回とりあげる4歳から5,6歳の発達の時期にある人たちは, 時間の流れに気づき, これまでの自分の歩みに向き合って, 自分のことばで“物語り”始めます.昨年の自分はこうだった. でも今は, だから今は, と, 過去の自分を支えにして自分を見つめます.トラブルが起きることもあるけれど, その1つひとつにその人のドラマがあります.
 目の前の子ども・利用者の深いまなざしに向き合い,その人たちがいとおしくなる.今年の講座はそんな講座です.是非お越し下さい.

2月4日(土)
基調報告 13:00〜14:00
 「発達保障の課題2017」 
   人間発達研究所
第1講義 14:20〜15:50
 「保育における生活づくり―生活時間を中心に―」
    清水民子さん(平安女学院大学名誉教授)
第2講義 16:10〜17:40
 「一人ひとりが地域社会の中で生活の主人公となるために――エンパワメント・ソーシャルワークとその可能性――」
   木全和巳さん(日本福祉大学教授)
特別講義 19:00〜20:30
 「MMKサークル青年たちの事件簿〜知的障害のある青年たちの10の変化〜」
   高木伸斉さん・山田峻也さん・歌藤智弥さん(MMKサークル)
2月5日(日)
第3講義 9:00〜12:20
 「こねて,かためて,のばして……,向きあう! ――2次元可逆操作と新しい力を中心に(4・5歳の姿)――」
   中村隆一さん(人間発達研究所所長・立命館大学教授)
第4講義 13:40〜15:10
 「憲法という希望」
   木村草太さん(首都大学東京大学院社会科学研究科法学政治学専攻・都市教養学部法学系教授)

ページトップへ

人間発達講座 ひととしていきる 第4回 それいけ! “ぐだぐだ”力

日 時 2016年1月30日(土)〜1月31日(日) 終了しました。ありがとうございました。
会 場 大津プリンスホテル (滋賀県大津市におの浜4-7-7) Tel 077-521-1111
主 催 人間発達研究所
後 援 滋賀県・滋賀県教育委員会・滋賀県社会福祉協議会

参加費 11,000円(人間発達研究所会員 8,500円)
    ※25歳以下(2015年4月1日現在で)の方には5000円のキャッシュバックがあります.
テーマ それいけ!”ぐだぐだ”力――幼児期中期の発達――
内 容 PDFファイルはこちらからから
     基調報告 「発達保障の課題2016」
          人間発達研究所
      第1講義 「ヒトはなぜ絵を描くのか」
          齋藤亜矢さん(中部学院大学)
     第2講義 「3歳児の保育を楽しむために――発達心理学と保育実践から3歳児の魅力に迫る――」
         平沼将博さん(大阪電気通信大学)
     特別講義 「沖縄戦と福島の震災によるトラウマ反応」
          蟻塚亮二さん(メンタルクリニックなごみ院長)
     第3講義 「あなたの中に私をみる・私の中に未来をみる」
          中村隆一さん(人間発達研究所所長・立命館大学)
     第4講義 「社会のしくみのかじり方」
         石川康宏さん(神戸女学院大学) 

人間発達講座 ひととしていきる 第3回 対のゆたかさ,ゆれる力――2歳頃から4歳頃の発達――

日 時 2015年1月31(土)〜2月1日(日)終了しました
会 場 大津プリンスホテル (滋賀県大津市におの浜4-7-7) Tel 077-521-1111
主催 人間発達研究所
後援 滋賀県・滋賀県教育委員会・滋賀県社会福祉協議会

定員 600人
参加費 11,000円(人間発達研究所会員 8,500円)
    ※25歳以下(2014年4月1日現在で)の方には5000円のキャッシュバックがあります.
内容
基調報告 13:00〜14:00
「発達保障の課題2015」 
   人間発達研究所

 発達保障にかかわる情勢や,今回とりあげる発達の時期の実践課題など,講座開催にあたって考えあいたい点を提起します.

第1講義 14:20〜15:50
「子ども・子育て支援新制度における保育の課題――生活・発達保障の観点から――」
   長瀬美子氏(大阪大谷大学)

 4月から,子ども・子育て支援新制度が始まります.保育がどのように行われるかの全容が十分わからないまま,十分な準備期間も持てないままの施行となります.しかし,どんなに制度が変わっても,何より大切にされなければならないのは子どもたちの生命・健康・情緒の安定と発達です.子ども・子育て支援新制度における保育の課題を「生活保障」「発達保障」の観点から考え,これまでの保育で大切にしてきたことをどのように継承し,これから実践するかを考えたと思います.

第2講義 16:10〜17:40
 「分けてゆれる――2歳頃から4歳頃までの発達――」その1
   中村隆一氏(立命館大学 応用人間科学研究科 人間発達研究所所長)

 この発達の時期は,状況や場面によってめまぐるしく姿を変えていきます.その中で,二語文がでてきたり大小の関係がわかるようになる,ということはよくご存じのことと思います.そのような「できる・わかる」とともに,この時期は“自分づくり”という面で大きな転機となります.「三つ子の魂百まで」ということわざは,幼いときの性質はおとなになるまで変わらない,という理解がされるのですが,めまぐるしく変わってとらえどころのない,しかし,新しいものを生み出す出発点の三歳である,という指摘であったのかもしれません.
 今回は,この「対の世界」を,「自分づくり」という視点からとらえなおしてみたいと思います.

特別講義 19:00〜20:30
 「不安社会を変える――生きることは対話すること――」
   暉峻淑子氏(埼玉大学名誉教授)

 日本社会の貧しさは対話の貧しさだと思います.対話は講演ともディスカッションとも,ディベートとも違います.まして,一方的な命令とも違います.自分の中に引きこもり,堂々巡りの出口のいないつぶやきとも,違います.赤ちゃんは見つめあうこと,ほほ笑みや抱きしめられることから,言葉を通して,交信し,双方向的な打ち返しあいの中で育っていきます.それこそ人間に与えられた特質であり,人生の宝物だと思いませんか?
 参考文献:社会人の生き方(岩波新書)

第3講義 9:00〜10:30
 「好きな世界を他者と共有しながら育つ『つもりの世界』
      ――遊びを通じて「自分」と「他者」をとらえる――」
   高間由希子・八田大興・長崎純子(児童発達支援事業 和(なかよし))

 好きな物……ピタゴラスイッチ・ETC・ガソリンスタンド・洗車機・EXILE.好きな物に没頭し,独自の遊びを繰り広げていきます.自分の思いやこだわりも強く,思いが通らないと泣いて怒ったり物に当たったりしていた自閉症スペクトラムのY君.Y君の世界におとなが入っていくことで,「1人」よりも「誰か」と一緒に楽しむ喜びを感じながら,「つもり」の世界を広げています.Y君の療育での育ちを通じて,2次元形成期の遊びの意味や療育に求められる役割について報告したいと思います.

第4講義 10:50〜12:20
 「分けてゆれる――2歳頃から4歳頃までの発達――」その2
   中村隆一氏(立命館大学 応用人間科学研究科 人間発達研究所所長)


 前日の講義の後半です.

第5講義 13:40〜15:10
「子どもの育ちとおとなの育ち 
    ――今,発達援助職が必要としている学習・研究の内容と質を考える――」
   田中孝彦氏(武庫川女子大学)

 武庫川女子大学臨床教育学研究科は,その大学院生のほとんどが,現職の小・中・高の教師,養護教諭,保育士,看護師,助産師,保健師,介護福祉士,大学・専門学校などでその養成・教育に携わっている教員という,ユニークな大学院です.私は,この大学院に勤めるようになって,これらの人々から,直面している実践上の困難や問題について教えられてきました.また,これらの人々が必要としている学習・研究の内容や質について考えさせられてきました.今回は,そうした大学院の一教員としての私の体験を,少し整理してお話させていただこうと思っています.

ページトップへ

人間発達講座 ひととしていきる 第2回 ことばの馬力,仲間の魅力――1歳半頃の発達――

日時 2014年2月1日(土)〜2日(日)終了しました.ありがとうございました
会場 滋賀県・大津プリンスホテル(滋賀県大津市におの浜4-7-7) Tel  077-521-1111
主催 人間発達研究所
後援 滋賀県・滋賀県教育委員会・滋賀県社会福祉協議会
定員 600人
参加費 10,000円 (人間発達研究所会員 8,000円)
※特別講義は糸賀一雄生誕100年記念事業協賛事業として一般公開します
 (特別講義だけの参加費は500円です.2日間の受講者は受講料に含まれます)
 宿泊については締め切っておりますので,JTB西日本大津支店までご相談下さい.
 JTB西日本大津支店 電話077-522-4103


内容
 人間発達講座第2回の今回は「1歳半頃」に焦点を当てます.この頃,子どもは歩きはじめ,“ことば”が出はじめますが,人はどうやって歩くようになるのでしょう.ことばはいつ頃どうやって生まれるのでしょう.この頃は自己主張も出てきて,子育ての側は苦労が一杯ですが,子どもの側からみるとそれは何を求めている姿なのでしょうか? また,子どもの育ちを通して,おとなたちにこそ,心から気持ちを出し合える人間関係が求められているのではないでしょうか?
 1歳半の節を越えていく道のりが,たくさんの仲間,ゆたかな心とからだの栄養,自由な空間や時間の中で尊重されているかどうか,ともに考えていきましょう.

基調報告 13:00-14:00
 発達保障の課題2014 
 人間発達研究所

第1講義 14:20-15:50
 1歳半頃の発達 その1
 中村隆一氏(立命館大学)

 1歳半頃の発達の質的転換期は,生活のしかたの面でも自分づくりの特徴の面でも大きな変化が生じます.その変化の意味を考える時,ヒトがことばを生み出したときの苦労や喜びにも匹敵するでしょう.ことばによって,世界が二重化し,自分自身の行動を調節し,なによりも他者と協同が可能になります.いうなれば「ことばの馬力」全開です.
 今回は,1歳半ごろの質的転換期に焦点をあてて,何がどう変わるのか,その意味は何であるのか,この時期の発達のつまずきなどについて皆さんと考えたいと思います.

第2講義 16:10-17:40
 姿勢と運動発達――世界の探検が発達に及ぼす影響――
 高塩純一氏(びわこ学園医療福祉センター草津)

 赤ちゃん研究が進む中,運動発達に関しても新たな知見が加わってきました(「赤ちゃん学を学ぶ人のために」世界思想社,など).なかでも「乳児期に自らの力で世界を探検すること,子どもたちの主体性を引き出すための最も重要な行動である」とGalloway教授は述べています.しかし障害をもった子どもたちの中には自らの力で動くことが難しい子どもたちがいます.発達とは環境との相互作用のなかで育まれるものです.今回は日本赤ちゃん学会・日本子ども学会等の最新の知見を基に運動発達をわかりやすくお話しいたします.

特別講義・糸賀一雄生誕100年記念事業協賛事業 19:00-20:30

右のロゴマークをクリックすると,研究所のホームページを離れます.
 生誕百年・糸賀一雄の魅力を若い世代にどう伝えるか ――情熱をもった人間が歴史をつくる――
 渡部昭男氏(神戸大学)
 

 糸賀一雄をじかに知る人が少なくなり,80年代90年代に教育・福祉を担ってきた人たちも現場を退くなど,世代交替が進行中です.若い世代に糸賀一雄の思想と実践の魅力をどう伝えるのか.私の鳥取大学や神戸大学での講義実践を再現しながら,「情熱をもった人間が歴史をつくる」というメッセージを伝えたいと思います.

第3講義 900-10:10
 1歳半頃の発達 その2
 中村隆一氏(立命館大学)
 
 前日の講義のつづきです.

第4講義 10:30-12:00
 生成する物語と保育実践との豊かな出会い ――対話的保育カリキュラムの理論と実際――
 加藤繁美氏(山梨大学)

 子どもには子どもの願い(活動要求)があり,保育者には保育者の願い(教育要求)があります.もちろん,子どもたちには自分の願いを正当に聴き取られる権利があり,子どもの声を起点に保育実践を創造することは,この時代に保育する保育者の基本的使命でもあるのです.ところが,実際にはこれが難しい…….この難題に,「対話的保育カリキュラム」の理論と実践はどう立ち向かっていくのか,講座の中でじっくり考えてみたいと思います.

第5講義
 13:20-14:50
 新しい時代の地方自治像 ――住民自治のキャパシティー・ビルディング(capacity building)――
 白藤博行氏(専修大学)

 1990年代から始まった「地方分権改革」は,はたして憲法が保障する地方自治を実現したのでしょうか.グローバル化する世界の中で,国民国家の役割が変容し,「新しい公共空間」の誕生が言われ,ガバメント論に代わるガバナンス論が登場しますが,私たちの暮らしに最も身近な行政空間である地方自治空間はどこへゆくのか.本講義では,とくに地方自治の実効性を確保するための変革の主体としての自治体および住民のあり方を考えたいと思います.


人間発達講座 ひととしていきる 第1回 発達の芽ぶき

日時 2013年2月2日(土)〜3日(日)
会場 滋賀県・大津プリンスホテル(滋賀県大津市におの浜4-7-7) Tel  077-521-1111
主催 人間発達研究所
後援 滋賀県・滋賀県教育委員会・滋賀県社会福祉協議会
定員 600人
参加費 10,000円 (人間発達研究所会員 8,000円)      
 ※学生の方には5000円のキャッシュバックをします(要学生証呈示.社会人の方は対象外になります).
申込方法 専用申込用紙をご請求下さい(受講料の払込取扱票を兼ねています). 
 
 下記を参考に,郵便局に備え付けの払込取扱票をご利用頂く事もできます.
  講座申込用紙(払込取扱票)(PDFファイル) 


企画について
 人間発達研究所の新シリーズです。今回のシリーズでは、「ひととしていきる」ということはどういうことなのか、それをシリーズの柱にして学び深めたいと思います。人が人らしく生きていくことがとてもたいへんになっている世の中にあって、生きるに値する世界をどうつくっていくのか。あるいは、発達を保障する基盤にある、子どもと家族の暮らしの豊かさを、地域で当たり前に保障できていくにはどうしたらいいのか。人間発達を見る目を鍛えることを通して、それらのことを夢とロマンをもって語れる私たちになっていきましょう。
 今回は、乳児期に焦点をあてます。ことばのない時期、子どもに何を大切にしてかかわるのでしょうか。自分づくりの芽ぶきの時期を、みなさんといっしょに学んでいきたいと思います。


日程と講義の紹介
2月2日(土)
 12:00 受付開始
基調報告 13:00〜14:00
 「発達保障の課題2013」人間発達研究所 
 発達保障に関わる情勢や,今回取り上げる発達の時期の実践課題など,講座開催にあたって考え合いたい点を提起します.

第1講義: 14:20〜15:50 
 谷清氏(びわこ学園医療福祉センター医師)
      人間というのはどういう生き物か 著書 『重い障害を生きるということ』 岩波新書 ほか
 「人間についての考察はいろんな分野からなされる.生物学では『進化』から,動物学では『類人猿』として,宗教では『神』とのかかわりや『こころ』『魂』として,哲学では『形而上学』的に『本質』に迫ろうとする.私は長年取り組んできた『重症心身障害児・者』と呼ばれる人たちから考えたい.この人たちは,身体的機能,認識的機能(知能)は,きわめて「障害」が重く有用に働かない.しかし「感覚的機能」はどうであろうか.そしてその存在の「核」にあるものは何か.そこに人間の本質があるのではないかと思うのである」と語る講師です.

第2講義:16:10〜17:40 
 団士郎氏(立命館大学教授)
      家族を支えるということ 著書 『家族の練習問題――木陰の物語』(1)〜(4) ホンブロック ほか
 母子保健,発達障害・療育,ひきこもり・不登校,配偶者間暴力,依存症,障害者問題,離婚問題,相続問題,高齢者介護……いくらあげてもキリのないこれら今日の問題.これらはすべて「家族」システムの上に起きているともいえます.これらの問題と向き合う支援者は,あるべき家族の姿を描き,そこに近づけていくという支援でいいのでしょうか.未解決事項を抱えながら,少しはましに生きていくために何ができるかという視点こそが,今日的には大切になってきているのではないでしょうか?
 ここでは,問題を抱えた家族員がいかにどう生きるかを選択して動き始めるために,「家族とはどういうものか」,「どうパートナーシップを結んでいけたらいいのか」等を学びます.

特別講義:19:00〜20:30
 大西暢夫氏(フリーカメラマン)
      撮ることで出会った人びと 著書 『ぶたにく』 幻冬舎エデュケーション 『おばあちゃんは木になった』 ポプラ社 ほか
 東日本大震災では地震と津波によって一瞬にしてなくなったいのち・街・学校・店・お墓…….震災で心に留めておくものとしての現実.そしてそこから少しずつ顔を上げていく,そして立ち上がっていく,そんな人や子どもたち,地域.そういう人たちとの出会いの中に,ファインダー越しにどういうようなものが見てきたのかを語っていただきます.思いをよせることや力を合わせることや励まし合うことや温もり……,今の日本においてむしろ求められていることの芽がたくさん芽吹いていることを画像とともに学びあいたいと思います.

2月3日(日)
第3講義:9:00〜12:00
 中村隆一氏(人間発達研究所副所長,立命館大学教授)
      出会いのとき――乳児期の発達を考える―― 著書(近刊) 『人間の発達』 クリエイツかもがわ ほか
 ながい子宮内での生活をおえて私たちの前に登場してきた子どもたち.新しく出会う世界の中で,大変貌を遂げていきます.世界の変化,自分自身,そして「とき」をみいだし(応答的活動期),その上で「未来」,「交換」,「意図」をつかみながら(志向的活動期),自分づくりのあゆみを刻んでいきます.
 この発達の時期は,私たちにとって,誰もが経験する自分づくりの共通の基盤です.このワクワクする時期をみなさんと今一度見つめ直してみたいと思います.

第4講義:13:20〜14:50
 河合隆平氏(金沢大学准教授)
      発達保障とは何か?――歴史に学び,歴史をつなぐ―― 共著 『発達保障ってなに?』 全障研出版部 ほか
  「発達保障とは何か?」と問われて,明確に答えることができない場合がありませんか?
 現代を生きる私たちが「なぜ発達保障を大切にしなければならないのか?」を問うためには,そもそも「なぜ発達保障でなければならなかったのか?」という歴史の歩みを学ぶことが不可欠です.
 今回は1960年代に時計の針を戻しながら,発達保障の考え方と実践がどのようにして誕生してきたのかを追体験することで,発達保障の歴史を現代,そして未来につないでいくための課題を考えてみましょう.

ページトップへ


人間発達基礎講座 2006年度(2007年2月)〜2011年度(2012年2月)


人間発達基礎講座 第6回 子どもは未来・子どもの未来――9,10歳頃の発達――

2012年2月11日(土)〜12日(日)
会場 滋賀県・大津プリンスホテル
(滋賀県大津市におの浜4-7-7)Tel 077-521-1111
主催 人間発達研究所
後援 滋賀県 滋賀県教育委員会 滋賀県社会福祉協議会
定員 600人
参加費 10,000円(人間発達研究所会員 8,000円)      
※学生の方には5000円のキャッシュバックがあります.

 「プロ野球の選手になりたい」「歌手になりたい」とキラキラと輝く瞳で屈託なくお しゃべりしていた頃とうってかわり,考え込んだりふさぎこんだりしているようにみえ る9,10歳.おとなが与える世界や生活ではなく,自ら仲間を求め,手をとりあって自分たちの生活にふさわしいルールづくりを始めるのもこの頃です.東日本大震災で被災した子ども達が避難所でおとなたちに交じって配給する品物を配 っている生き生きした姿も印象的でした.社会の構成員の一人として,新たな地平に広 がる世界の一歩を踏み出そうとする,この時期の子ども達の姿を学び,深めていきたい と思います.

日程
2月11日(土)
受付開始 12:00   
基調報告 13:00〜14:00
 「発達保障の課題2012」    
   人間発達研究所 
第1講義  14:20〜15:50
 「子どもの発達段階と発達の危機」
   田丸敏高氏(福山市立大学教育学部)  
 私は,インタヴュー法を用いて,子どもの社会認識や権利意識の発達について研究し てきました.「早くおとなになりたいか」「世の中からお金がなくなったらどうなるか 」「親が秘密のノートを見せてと言ったらどうするか」等々,答えにくいことを質問し てきました.どの年齢の子どもも一所懸命考えてくれるのですが,とくに話が弾むのが 小学生です.私はそこに,多面性と同一性との間で揺れ動く,現代の児童期特有の発達 の危機を見出しています.  

第2講義 16:10〜17:40
 「小学校3・4年生の学びの姿から見えてくること」
   浅川陽子氏(お茶の水女子大学附属小学校)  
 今,小学校では,3・4年生が一番元気です.学校生活に慣れ,友だちと協同して学ぶ ことの楽しさや難しさを知り始めます.そんな時期だからこそ,子ども達には“異なる 人・もの・こと”との出会いの経験をていねいにつみ重ねてほしい.“違うから,おも しろい”この感覚が身につくと,その後(高学年)のすこやかな伸びにつながるような 気がします.いくつかの授業実践を紹介しながら,3・4年生頃の学びの特徴と発達の可 能性について,考えてみたいと思います.

特別講義 19:00〜20:30
 「福島原発事故と向き合うということ
  ――リスクを極小化し,問題の根源を見すえる――」

   安斎育郎氏(安斎科学・平和研究所,立命館大学名誉教授) 
 事故で放出された膨大な放射能は,子や孫や未来世代への大きな「負の遺産」です. これによる影響を極小化することは,今回事故を防ぎ止めることが出来なかった現世代 の共同責任です.なぜ「安全神話」や「安価神話」が形成され,「緊張感を欠いた原子 力ムラ」が破綻に向かったのか.その歴史的本質を考えてみませんか?

2月12日(日)
第3講義 9:00〜12:00
 「9,10歳頃の発達的特徴と発達援助の課題
  ――通常の児童と,高機能広汎性発達障害の児童の問題に視点をあてて――」
 
  楠 凡之氏(北九州市立大学文学部) 
 通常の場合,9,10歳頃の時期は「変換可逆操作の階層」への飛躍的移行の時期とさ れており,自我・社会性の局面においても,「自己客観視」の成立をはじめとする,大 きな発達的変化が生じる時期です.この講義では,9,10歳頃の発達的特徴を自我・社 会性の領域を中心に提起すると同時に,通常の子どもたちへの指導だけでなく,高機能 広汎性発達障害の子どもがこの時期に直面する問題への理解と援助の課題についても考 えていきます.  

第4講義 13:20〜14:50
「学校と人間の形成」  
  佐貫 浩氏(法政大学キャリアデザイン学部) 
 現代の学校は一体どんな人間を形成しているのだろうか.生存権すら保障されないよ うな低賃金の仕事に就かないためのイス取りゲームと化した学校は,果たして,ひとを つなげ,人類と地球が持続できる新しい世界の創造主体を育てる力を持っているのだろ うか.学力,評価,授業などの基本的なありようをあらためて問い,3・11後の社会の 課題に応える新しい教育の可能性を考えてみたいと思います.  

人間発達基礎講座 第5回 仲間と出会う自由の世界――空想・ファンタジー,そして遊び―― 7,8歳頃の発達

2011年2月12日(土)〜13日(日)
会場 滋賀県・大津プリンスホテル
後援 滋賀県・滋賀県教育委員会・滋賀県社会福祉協議会
日程
2月12日(土)
 09:50 受付開始
基調報告 10:50〜12:30
  「発達保障の課題2011」
   人間発達研究所運営委員会

第1講義 13:50〜15:30
  「コミュニケーションを核心にした発達保障労働」
   二宮厚美氏(神戸大学発達科学部)

第2講義 15:50〜17:30
  「小学校1・2年生の学びの姿から見えてくること――『ことばの生まれ育つ環境・関係』の大切さ――」
   浅川陽子氏(お茶の水女子大学附属小学校)

特別講義 19: 00〜20:30
  「“外交・安全保障”と私たちの暮らし」
     島本慈子氏(ジャーナリスト)

2月13日(日)
第3講義 9:00〜12:00
  「『私の中の私たち』に出会うとき――7,8歳頃の発達――」
     服部敬子氏(京都府立大学公共政策学部)

第4講義 13:20〜15:00
  「児童期&学校教育へのトランジション=『就学』」
     渡部昭男氏(鳥取大学地域学部)

人間発達基礎講座 第4回 テーマ わたしが私の歴史に出会うとき――5,6歳頃の発達――

2010年1月30日(土)
09:50 受付開始
 
基調報告 10:50〜12:30
 「発達保障の課題2010」 

   人間発達研究所
 発達保障にかかわる情勢や,今回とりあげる発達の時期の実践課題など,今回の講座にあたって考えあいたい点を提起します.
 
第1講義 13:50〜15:30
 「子どもの貧困と子育て支援の課題――新政権の保育・福祉政策を見すえながら――」
   浅井春夫氏(立教大学)


 いま「子どもの貧困」問題は,女性の貧困とともに家族の生活実態の深刻さを示すことばとなりました.わが国の子どもの貧困率(2007年)は14.2%であることがようやく新政権のもとで公表されました.発達保障の実践を広げ深めるためには,貧困が子どもの発達に与える影響,人生のスタートラインにおける格差などの現実をどう理解するのかが問われています.子どもを大切にする国,「スターティング・ストロング」(人生はじめを力強く)への歩みをすすめるために何が問われているのかをともに考えましょう.

第2講義 15:50〜17:30
 「5歳児健診から見えてくるもの」
  小枝達也氏(鳥取大学)

 
 お話しはできるけれども一方的.元気よく動くのはいいけれど,よくぶつかる.道路へ飛び出すこともたびたび.字も読むし数字にも興味がある.いろいろなことがわかっているように見えるのに,どうして同じ失敗をくりかえすの,どうして私がやめてということばかりするの,とイライラさせられる子.
 こうした子どもは育てにくいものです.幼児期に気づき,円滑に就学を迎える準備をしたいとの思いで始めたのが5歳児健診です.開始して十数年がたち,子育て支援がみえてきました.

特別講義 19:00〜21:00
 映画『いのちの作法(さほう)――沢内「生命行政」を継ぐ者たち――』 
  解説:加藤直樹氏(人間発達研究所所長)

 岩手県の山深くにある沢内村(現・西和賀町).過疎の影響もあって人口は少なく,土地は広大.四季の移り変わりは美しいが,冬の厳しさは半端ではありません.こうした環境の中でかつて沢内村は住民の「いのち」をまもる画期的な取り組みをはじめました.それは,村と住民が生き延びるためのぎりぎりの選択でしたが,そこから地域づくりの新しい種も蒔かれました.周辺の村との合併後も,その蒔かれた種がいろいろなところで芽吹いています.そうした自然と人々の暮らしを記録したこの映画から,「人間が地域で育つ」「地域に育まれるというのはどういうことなのか」を原点にたちかえって考えあいたいと思います.

2010年1月31日(日)
第3講義 09:00〜12:00
  「仲間をくぐっての自分づくりへ――『生後第3の新しい発達の原動力」がうまれる頃の発達――』」
   服部敬子氏(京都府立大学)


 発達的な2次元の世界を往き来し結び合わせ,経験を“ジブン”の中に繰り込むようになった子どもたちは,空間的,時間的,価値的な「間」の世界をすくい上げ,「チガウけれどもオナジ」という本質の世界に迫りはじめます.「第3の世界」と出会うことで,相手にわかるように話す熱意がうまれ,「今」の自分や生活を新たな目で見つめ直しはじめます.「生後第3の新しい発達の力」がどのような姿としてうまれてくるのか,この時期の発達を保障する実践上の留意点についてお話ししたいと思います.

第4講義 13:20〜15:00
 「持続可能な福祉社会を実現するために――ベーシック・インカムが拓く『生活を支える公共システム』の展望――」
  小沢修司氏(京都府立大学)


 政権交代が実現するなかで社会保障の充実や生活の安定への舵取りが大きく期待されていますが,その方策についてはなかなか見えてこないのも実情です.また,社会保障の充実には負担の増大が避けられないのではないかとの思いもあり,公的な社会保障があてにならないのなら民間の保険に加入し「生活の安全」を自己防衛しようという気持ちも捨て切れません.
 本講義では,まず日本における生活保障のシステムと国民負担の全体像(「公的負担と私的負担」)を確認します.次いで,「社会保障の充実」といってもどのような社会保障を充実しなければならないのかということについてお話します.切り口は,「万人に所得を保障する」ベーシック・インカム構想です.持続可能な福祉社会をどのように築くのか,一緒に考えましょう.

人間発達基礎講座 第3回 テーマ こころがことばの世界に出会うとき――4歳頃の発達の節目を中心に――

日時 2009年1月31日(土)〜2月1日(日)
会場 大津プリンスホテル
内容
 発達保障の課題2009
          人間発達研究所運営委員会
 第1講義 発達保障に携わる人々の専門性と今後の課題
          植田章氏(佛教大学)
 第2講義 遊び――自分づくりの土台を育む――
          河崎道夫氏(三重大学)
 特別講義 お絵かきウォッチング――あなたも子どもの絵を見る達人に――
          なかがわちひろ氏(絵本作家・翻訳家)
 第3講義 “揺れつ戻りつ”自制(自励)心の形成へ――2次元可逆操作期の発達――
          服部敬子氏(京都府立大学)
 第4講義 子育て・教育の私事化がもたらしているものと今後の展望
          汐見稔幸氏(白梅学園大学)


人間発達基礎講座 第2回 テーマ ゆたかな“対の世界”を実践の中で――2歳半ばから4歳頃までの発達――

2008年1月26日(土)
 10:50〜12:20
 「発達保障の課題2008」 
        人間発達研究所運営委員会


 発達保障にかかわる情勢や,今回とりあげる発達の時期(2次元形成期)の実践課題など,今回の講座にあたって共に考えあいたい点を提起します.

 第1講義 13:40〜15:40
  「対の世界で揺れて育つ――2歳元形成期の発達――」
        白石恵理子氏(滋賀大学 教授)

 
 幼児期への飛躍的移行をなしとげた子どもたちは,自分のつもりや創造性で外界に働きかける喜びを積み上げ,友だちにあこがれて新たな「ねがい」をふくらませます.でも,まだまだうまくいかないこともたくさん.違いや変化にも敏感になって,それが新たな不安に結びつくこともあります.「形成期」(移行期)であるだけに,いわゆる「ふしめ」とは異なり,発達的な不安定さも目立つときです.でも,不安定で揺れる時期だからこそ,内面で大事なものを育んでいきます.本講義では,2次元形成期の発達,そしてこの時期の発達保障実践の基本原則についてお話ししたいと思います.

 第2講義 16:00〜17:30
  「自分の世界をひろげる子どもたちを支える」
         大下二三子氏


 2歳児・3歳児は自らの発達の願いをどのように実現させているのでしょうか.またその世界はどのようになっているのでしょうか? 2歳児になると,他者を意識し,自分に気づくようになり,心が揺れ動きます.自らを調整し,復元しようとする子どもたちを支える保育の場や働きかけを模索していきたいと思います.そして,「自分の世界」をひろげ,友達との中で新たな挑戦をしていく子どもたち.その生活や遊びの具体的な姿から学び,どのような保育が求められているか,実践の課題について考えていきます.

 特別講義 19:00〜20:30 
  「沖縄の証言――沖縄戦集団自決死の実相――」
        安仁屋政昭氏(沖縄国際大学名誉教授)


 第二次世界大戦終結から62年がたち,戦争を体験した方々も高齢化し,なまの証言,体験談を聞く場が少なくなりつつあります.おりしも,沖縄戦での「集団自決」をめぐって,日本軍の強制があったか否かで訴訟がおこなわれ,軍の関与を削除した高校教科書検定の取消を求める運動が起こっています.
 講師は歴史研究の立場から,長年沖縄戦の聞き取り調査をしてこられました.そのご経験をじっくりと話していただきます.

1月27日(日)
 第3講義 09:00〜10:40
  「子どもとの豊かなコミュニケーションを築く――インリアル・アプローチによる――」
        里見恵子氏(大阪府立大学 准教授)


 インリアルとは,1974年コロラド大学のR.Weiss博士によって開発された言語発達遅滞幼児のためのコミュニケーション・アプローチです.子どものコミュニケーションの問題に目を向けるだけではなく,聞き手であるおとなのコミュニケーション能力にも目を向け,おとなの関わり方やことばかけを調整することで,子どもが伝えることへの自信と自発性を持つという考え方です.このインリアルの考え方から,コミュニケーションとは何か,豊かなコミュニケーションを築くためにはどうすればいいのかを考えたいと思います.

 第4講義 11:00〜12:30
  「障がいのある人と家族の“地域で暮らす”を支える相談支援」
        坂本 彩氏(相談支援事業所けあ処ガル 相談支援専門員)


 障がいのある人やその家族から相談を受け,いろいろなサービスを組み合わせる「サービス計画書」を作りながら「これでいいのかな」と感じる時があります.確かにサービスがたくさんできて,家族以外にも“当事者を支える”人たちが増えてきています.一人の人がさまざまなサービスを使い,たくさんのひとに支えられ,表面的に生活はつながっているように見えます.けれども,なんだか当事者の気持ちとはうまくつながっていかない,しっくりこない,そう感じることがあります.ここでは,そんな私の「ひっかかりながらの相談活動」から,「障がいのある人が主人公の24時間365日の生活」をどうとらえ,それを支える人たちがどうつながっているのか,そしてそのための相談支援者の役割などについて考えてみたいと思います.

 第5講義 13:50〜15:20 第五講義 90分 
  「若者たちはいま――成長の困難と自立の課題」
        中西新太郎(横浜市立大学 教授)


 この10年間にすすんだ社会経済変動と文化環境の変化のなかで,青少年が育ち,社会に出てゆくかたちが大きく変化しています.若者たちの意識,文化行動はいまどのように変化しているのか,青少年の自立を支えるべき政策にどんな問題があるのか,日本の青少年が社会の主人公(主権者)として生きてゆけるためにどのような支援が求められているのか,検討し考え合います.

ページトップへ


人間発達基礎講座 第1回 “つもり”を重ねあわせて――ことばの扉をひらく・1歳半頃の発達――

2007年2月17日(土)
 10:50〜12:20
 「発達保障の課題2007」
       人間発達研究所運営委員会


 今,教育・福祉・保育など発達保障に関わる実践現場は,「個別化」が強調される一方で,仲間づくりなどが位置づきにくい状況にあります.また,企業間の競争,雇用分野での多様化をてこにした格差と競争の拡大などによって,協同と連帯の基盤を見いだしにくくなり,格差の固定化が生じています.
 発達保障論は,個人・集団・社会の3つの系が相互に関係しながらゆたかな人間発達が実現されると考えてきました.ここでは,今日的課題をふまえつつ,この時期の発達と発達保障のあり方を考えます.

第1講義 13:40〜15:40
 「1歳半頃の発達理解の基本――“つもり”をもって生活する主体の誕生――」
       木下孝司氏(神戸大学発達科学部助教授)


 1歳半頃に発達の質的転換期があることは,いろいろな立場から指摘されています.この講義ではまず,この質的転換期はどのように特徴づけられるのかについてお話しします.またあわせて,こうした変化を引き起こす要因についても考えていきます.その上で,教育・保育,療育において,“つもり”をもって生活する主体の誕生にふさわしい実践のあり方について,検討していきたいと思います.

第2講義 16:00〜17:30
 「自治体から創る特別ニーズ教育――能力原理から必要原理への転換――」
        渡部昭男氏(鳥取大学地域学部教授)


 文部科学省が主導して進める「特別支援教育」は必要な予算措置を講じていないなど大きな問題を抱えていますが,「個々のニーズに応じた教育」の保障という方向性は,能力原理から必要原理への転換という歴史の進展方向に添うものです.個々のニーズを踏まえた発達保障の仕組みを構築するには,当事者に身近な現場や自治体が主体となって成果を蓄積していくことが肝要です.「現場主義」「地方民権」として注目される鳥取県(都道府県レベル)及び埼玉県志木市(市町村レベル)を事例に,その可能性と教訓を抽出したいと思います.
 参考文献:渡部・新井編『自治体から創る特別支援教育』(クリエイツかもがわ),渡部・金山・小川編/志木教育政策研究会著『市民と創る教育改革――検証:志木市の教育政策』(日本標準),渡部『格差問題と「教育の機会均等」』(日本標準),渡部・寺川監修/鳥取大学附属養護学校著『「自分づくり」を支援する学校』(明治図書)

特別講義 19:00〜20:30 
 「児童文学からのメッセージ――子どもの本の力,私たちの生き方――」
       清水眞砂子氏(青山学院女子短期大学教授・評論家・翻訳家)


 「多くの批評家は,小説が幸福を描いていはしないか,と鵜の目鷹の目で見張っており,見つけ次第,その小説を卑俗で,感傷的で,(いってみれば)女性向きの作品だと片付けてしまう」こう言ったのは,「ゲド戦記」の作者ル・グウィンでした.文学作品においては,不幸を描く方が質が高いと思われる傾向があるのですが,幸福のありようをこそ描くのが子どもの文学で,現在を生きのびるためのマニュアルがそこここに用意されています.子どものものと思われがちな,実は実用の書,児童文学を見つめ直してみませんか?
 書著:『子どもの本の現在』(岩波書店),『学生が輝くとき』(岩波書店),『幸福に驚く力』(かもがわ出版)他
 訳書:「ゲド戦記」全6巻(岩波書店),『そしてねずみ女房は星を見た』(テン・ブックス)他

2月18日(日)
第3講義 9:00〜11:00
  「子どもの思いにこころをよせて」
       西川由紀子氏(華頂短期大学助教授)


 1歳半を迎える子どもたちは,自分の思いをもって行動します.その子どもたちが集団で生活するとき,思いがぶつかり合います.ときには「かみつき」などのトラブルに発展し,現場の悩みとなります.けれど,互いの思いをぶつけあうとは,相手の思いに気づくことでもあります.集団で過ごすことによって獲得される力だと思います.「かみつき」等のトラブルを減らしつつ,どう子ども集団を組織していくのか,具体的な実践を紹介して考えたいと思います.
 著書:『子どもの思いにこころをよせて――0,1,2歳児の発達』(かもがわ出版)
 共著:『「かみつき」をなくすために――保育をどう見直すか』(かもがわ出版)  

第4講義 11:20〜12:20 
  「障がいの重い人たちの家族と生活を支える」
       田村和宏氏(大津市障害児者地域生活支援センター)


 障がいの重い人たちは,ことばをもたない人たちが多く,何ごとにつけ動かされてしまいがちになることもしばしばです.それゆえに,私たちは本人さんの内面の願いを受けとめながら支えるということが必要になります.身体的な制約なども多いため,働きかけが本人さんの内面にしみこんでいく時間というのも,一朝一夕にはいきません.また年齢によっても,生活経験の幅からみせる姿はいろいろです.一方で情動的なことは研ぎすまされていて,ときにその姿から,私たちは人間らしさにも触れることもしばしばです.今回は,障がいの重い人たちの生活を輝かせていく実践における視点について,学びあいたいと思います.

第5講義 13:50〜15:20 
  「子どもは未来の希望! 保育制度改革と私たちの課題」
       上野さと子氏(全国保育団体連絡会会長)


 これまで,保育制度,幼稚園制度が果たしてきた役割を確認しつつ,現在すすめられている認定子ども園制度などの「保育制度改革」が何をもたらそうとしているのか.子ども権利条約を実効あるものにしようとする世界の動きにも学びつつ,歴史をきりひらくために我々が何をなすべきか,考えあいます.

ページトップへ


人間発達講座 1999年度(2000年2月)〜2005年度(2006年1月) 


第7回人間発達講座 わたしの中の私たち――9,10歳の節目以降――

2006年1月28日(土)
 10:30〜12:00
 「発達保障の課題2006」
           人間発達研究所運営委員会

    
 障害者自立支援法,さらには医療や年金など社会保障制度の「改革」が新しい局面をむかえ,さまざまな矛盾が噴出しています.また,憲法や教育基本法とその理念を守っていく一層大きな努力が求められています.
 より多くの人たちと手をむすんで,一歩一歩前進する取り組みを始めるために,見落としてはならないことは何でしょうか.検討すべき課題や大切にしたい教訓を,個人の発達と集団の発展,社会の進歩という面から検討したいと思います. 

第1講義 13:30〜15:15
 「少年期の扉をひらく」
           加藤直樹氏(立命館大学産業社会学部 教授)


 本講座シリーズ最後の今回は,9,10歳頃の飛躍を取り上げますが,それは「おとな」への出発点としての意味を持っています.「少年期の扉をひらく」ということは,実は人間発達の上で生まれて以来かつてなかったほどの,きわめて大きな質的発展を意味すると考えられます.
 この講義では,このシリーズで学んできた「個人の系の発達の階層-段階理論(田中昌人)」における9,10歳頃の節目の位置づけを解説しつつ,全体としては「おとなになること=社会の担い手になること」ととらえて,社会的自立を目指す取り組みへの課題を問題提起します.
 (講師紹介:専門は発達心理,社会福祉学.1970年代半ばから聴覚障害児教育において指摘されてきた“9歳の壁”を発達的に検討してこられました.人間発達研究所運営委員長) 著書:『障害者の自立と発達保障』(全障研出版)他

第2講義 15:45〜17:30
 「子どもたちに表現の喜びと生きる希望を」
           土佐いく子氏(大阪市立加賀屋小学校教諭)


 「生まれてこんかったらよかった……」とつぶやく1年生.七夕の願いごとに「おとなになったら働ける仕事がありますように」と書く子どもたちに胸を痛めています.ますます作文教育の出番かなと実感しています.生活をみつめることで自分に対するいとおしさや生きる希望を育てたいです.言葉は今,自立と学力の鍵を握っています.安心して自己表現ができる時,子どもたちは輝きます.
 (講師紹介:「生活綴方」を一つの軸に教育実践を展開されています) 著書:『子どもたちに表現の喜びと生きる希望を』(日本機関紙センター)他

特別講義 19:00〜20:30 
  「地球に平和を子どもに自己肯定感を」
           高垣忠一郎氏(立命館大学産業社会学部 教授)


 思春期の子どもたちが種々の問題を噴出させています.第2の誕生が難産になっている苦しみがそういう形で現れているのだと思います.なぜそうなっているのか,その背景を「平和」と「自己肯定感」をキーワードにして語りたいと思います.
 (講師紹介:専門は臨床心理.週1回病院の精神科で登校拒否の子どもやその親をカウンセリングし,思春期の心の問題と病理について研究しておられます) 著書:『生きることと自己肯定感』(新日本出版社)他

2006年1月29日(日)
第3講義 9:00〜10:30
  「時代を拓いた教師たち」
            田中耕治氏(京都大学大学院教育学研究科 教授)


 戦後日本の教師たちは,世界的にみても水準の高い教育実践を展開し,教育の理論と実践に大きな影響を与えてきました.この講義では,「村を育てる学力」を追求した東井義雄,授業づくりの重要性とその方法原理を示した斎藤喜博,「仮説実験授業」の庄司和晃という三人の小学校教師を取り上げて,彼らが取り組んだ教育実践とそこから引き出された教育理論の特徴について解説するとともに,その現代的な意味について考えてみたいと思います.
 (講師紹介:専門は教育方法学.教育評価から授業論まで研究されています.日本教育学会常任理事など) 著書:『時代を拓いた教師たち』(日本標準)他

第4講義 10:50〜12:20 
  「軽度発達障害をかかえる人たちの学びと生き方」
             田中良三氏(愛知県立大学文学部児童教育学科 教授)


 名古屋市にある見晴台学園は,LD(学習障害)・ADHD(注意欠損多動性障害)・高機能自閉症など,軽い発達の遅れを持つ子ども・青年が通うNPO法人立の学校です.そこでの16年間の取り組みから,学齢期から青年期に至る学ぶ喜びと卒業後の働くことを真中にすえた自分らしい生き方を追求する実践を紹介します.
 (講師紹介:専門は障害児教育,障害者福祉.見晴台学園研究センター長<元学園長>) 著書:『LD・ADHDが輝く授業づくり』(クリエイツかもがわ出版)他

第5講義 13:50〜15:20 
  「地球時代の教育課題――平和・人権・共生の文化を――」
             堀尾輝久氏(東京大学名誉教授)


 戦争と平和,核の問題,環境問題など,地球上の全てのものが一つの運命的な絆でつながっているという感覚がある「地球時代」.その地球時代の認識の中に日本の歴史を置き直してみると,日本国憲法の成立を含む戦前・戦後の大きな転換,そして九条の意味というものが,まさに地球規模での問題提起性をもっているということがわかるのではないか.
 地球時代を生きる私たちに課された課題は何か考え合いたいと思います.
 (講師紹介:専門は教育学・教育思想.東京大学時代は20年近く「平和と教育」のゼミを続けられました.日本教育学会元会長,民主教育研究所代表) 著書:『地球時代の教養と学力』(かもがわ出版)他

ページトップへ

第6回人間発達講座 心は時空を翔る――5〜6歳頃の発達――

2005年2月19日(土)
 10:00 開場
  
 11:00〜12:20
 「発達保障の課題2005」
             人間発達研究所運営委員会


 福祉の市場化をはじめとする社会福祉基礎構造改革は,国民の生活や基本的人権のあり方にさまざまな波紋を与えています.特に危惧されるのは,生活の基本にかかわる分野でで,自己責任が強調され,予算の制約を理由に既存の制度や施設,施策の見直しがすすめられようとしていることです.「人間らしく生きること」「人間としての尊厳が守られること」という基本的な人権を守り発展させながら一人ひとりの発達を保障するために何が求められているのでしょうか? 
 発達保障実践にかかわるこのような情勢や,今回とりあげる発達の時期における実践課題など,今回の講座にあたって共に考え合いたい点を提起します.

 第1講義 13:40〜15:25
  「子どもたちの声と教育改革の方向」
             田中孝彦氏(都留文科大学教授)


 この30年,日本の子どもたちの世界では,「不登校」「高校中退」「社会的引きこもり」,「荒れ」「非行」「少年犯罪」,「学習離れ」「学級崩壊」など,人間形成の「危機」の深まりを感じさせる現象・問題・事件が次々に起きてきました.これに対して,社会の表面では,子どもたちを「生きる力が衰弱している」「学力が低下している」と決めつけ,彼らに「競争」への参加を求め,「学力」の刻み込みをはかり,「秩序」への適応を強制する「教育改革」論が声高に叫ばれるようになっています.
 しかし,子どもたちの声に耳を傾ければ,彼らが,「いらだち」「不安」「恐れ」をためながら,同時に,「このままでおとなになれるのか」「どう生きていったらよいのか」という生き方に関わる問いを広く深く発していることがわかります.子どもたちの声を聴き,彼らの問いを共に考えるということこそ,今日の子育て・教育改革の原理に据えられねばならないのではないでしょうか.
 この講義では,子どもたちの声と問いを具体的に紹介しながら,現代の人間形成の基本的な課題,子どもの生存・成長を支える新しい共同の必要性,教育と学校の改革の方向について考えたいと思います.
 
 第2講義 15:45〜17:30
 「高機能自閉症・アスペルガー症候群の発達と教育的対応」
              荒木穂積氏(立命館大学教授)


 特別支援教育の推進や発達障害支援法の制定などの動きとも関わって,高機能自閉症・アスペルガー症候群に注目が集まっています.これらは,いわゆる自閉症スペクトラムの中に位置付きますが,そうした障害像の特徴と発達的変化について,象徴機能および遊びの発達の視点から検討します.あわせて教育的対応の視点を学びます.

 特別講義 19:00〜20:30 
  「国連・障害者権利条約審議の経過と特徴」
              玉村公二彦氏(奈良教育大学助教授)


 「障害者の権利と尊厳の推進と保護に関する包括的かつ全面的な国際条約」(障害者権利条約)の制定に向けた作業が国連ですすんでいます.従来も「障害者の権利宣言」(1975年),「国際障害者年」(1981年)など世界的な規模での取り組みがすすんできましたが,今回の権利条約が制定されれば,子どもの権利条約と同じように各国政府への影響力が飛躍的に高まります.
 今回は,2004年に開催された第3回と第4回の特別委員会を傍聴した講師から,その討議のようすを学びます.

2005年2月20日(日)
 第3講義 9:00〜12:40
  「生後第3の新しい発達の原動力の発生と発達保障の課題」
              田中昌人(人間発達研究所所長)


 1次元可逆操作と2次元可逆操作の獲得に基づく人格の発達的基礎の形成によって,人間進化の価値の基本を繰り込み,総合的に高めた幼児は,通常の場合,5歳なかばから7歳にかけて,生後第3の新しい発達の原動力を発生させて,いよいよ文明進化の基礎の獲得に向かいます.
 それを@ 生理的基礎,A 発達的な第3の世界の充実,B 発達的な3次元の形成,C 新しい基線と基点の操作の獲得,D 転倒に基づく生後第3の新しい発達の原動力の発生,E 新しい交流の手段の発生,F 幼い自己の形成,G 教える力の獲得,の点から述べ,少子化の下における教育改革や幼・保一元化にあたって重視すべき発達保障の課題をまとめます.

 第4講義 14:00〜15:30 
  「“信頼・協力”が“競争・戦争”の時代を変える」
               加茂利男氏(大阪市立大学教授)


 地球規模の経済活動の進展や福祉をはじめとするさまざまな公的部門の市場化で,国家のありようも,「小さいが強い」政府にと大きく変わろうとしています.国民生活の基盤となる福祉などにも市場化の波がおよびはじめています.こうした中で「住民自治」と「団体自治」を基本とする地方自治体はますます重要な役割が期待されているといえます.
 そうした住民自治の発展が,「信頼と協力」を軸にした社会連帯と結びつくとき,グローバリゼーションのもとでの市場化によって引き起こされる競争や戦争への流れを食い止める大きな力を発揮できる可能性があるのではないでしょうか.
 ここでは,時代をきりひらく方向と展望を地方自治に焦点をあてて考えあってみたいと思います.

ページトップへ

第5回人間発達講座 心をことばの翼にのせて――4歳頃の発達の節目を中心に――

2004年1月31日(土)
 10:00 受付開始

 11:00〜12:20 
  「発達保障の課題2004」
              人間発達研究所


 発達保障実践にかかわる情勢や,今回とりあげる発達の時期(2次元形可逆操作期)の実践課題など,今回の講座にあたって共に考え合いたい点を提起します.

 第1講義
 13:50〜17:30
  「2次元可逆操作期の発達と発達保障の課題」
              田中昌人(人間発達研究所所長)


 発達的な2次元形成の自由度が高まり、重心制御が進み始めると、通常、3歳なかばから4歳なかばまでをかけて、2種類の2次元を、発達の下部連関では、並列的結合、基本連関では、交差的結合と内向きの制御の前進、上部連関では、系列的結合、内部連関では、転倒的結合を行って、充実してきた自我に自制心をもたらすことを具体的にのべます。
 発達に障害がある場合は、基本連関を中心に自制心を形成し、第1段階の書き言葉に代表される交流の手段を用いて自主的に自治的な活動を展開します。そこに複数の質の異なる集団と時空間軸の教育的回路を整え、労働権を保障していくことが発達保障の基本になることをのべます。

 特別講義
 19:00〜20:30
 「わたしの出会った素敵な実践」
              近藤郁夫氏(愛知県立大学教授)


 講師は,著書(『教育実践』三学出版)の中で,教育実践とは「成長・発達してやまぬ子どもという主体に,同じく成長・発達していく存在たる教師・指導員・保育者等が,子どもたちとともに生活を創造しつつ,同時にその生活に導かれつつ,子どもたちに働きかけ,働きかえられて,ともどもに自己を育んでいく営み」「人間的呼応の営み」だと述べています.そんな講師の経験の中から,心に残った出会いを紹介していただきます.
 
2004年2月1日(日)
 第2講義
  9:00〜10:15
 「多動傾向を示す子どもたちの発達支援」
              別府悦子氏(中部学院大学助教授)


 学校教育の現場では多動で集団学習に困難を抱える子どもたちが増えているといわれています.そうした子どもたちの中には,ADHD,高機能自閉症などの発達障害のある子どもたちもいると言われますが,その子たちが示す姿を幼児期の自我や自制心の発達を関連づけて検討することの重要性が指摘されています.今回は,そうした子どもたちの発達と援助について,学校や保育所への巡回相談の経験を持つ講師から,具体的な留意点などを学びます.
 
 第3講義
 10:35〜12:20
 「子ども虐待と子育て支援」
              櫻谷眞理子氏(立命館大学教授)


 社会的,経済的,心理的,精神医学的要因などが複雑に絡み合い,子ども虐待は年々増加しているとの報告があります.被虐待児は0歳〜5歳が全体の約4割を占め,中には死に至るケースも報告されています.
 ここでは,こうした子ども虐待について,子どもや親をどのようにサポートしていけばいいのかを学びます.

 第4講義
 13:50〜15:20
 「社会保障の市場化・営利化と私たちの未来」
              横山寿一氏(金沢大学教授)

 
経済市場の国際化(グローバリゼーション)がすすんでいます.日本政府がすすめている「構造改革」の主要な部分に,社会福祉基礎構造改革,医療制度改革,介護保険制度など,社会保障制度の改革がありますが,講師はこれらが社会保障自体の必要性からではなく,経済社会の構造改革の必要性から求められていると分析しています.
 これらの改革が導く私たちの未来はどんな未来なのか,福祉や教育の担い手として私たちはこれにどう向き合っていくのかを考え合いたいと思います.

ページトップへ

第4回人間発達講座 “対の世界”をひらく――2歳半ばから4歳頃――

2003年2月8日(土)
 10:00 受付開始
 
 11:00〜12:10 
    「発達保障をめぐる課題2003」
              人間発達研究所


 発達保障実践にかかわる情勢,今回とりあげる発達の時期(2次元形成期)の実践課題など,共に考えあいたい問題について提起します.

 第1講義
 13:30〜15:00
    「ごっこ遊びの秘密」
               神谷栄司氏(仏教大学教授)


 “対の世界”に入ると,子どもたちの世界ではごっこ遊び始まります.それが成立する上で話しことばがどのような意味を持っているか,“ごっこ遊び”に夢中になる子どもたちの内面にはどのような願いが存在しているか,それを大切にしてゆくために実践はどのような視点を持つ必要があるのか,などについて学びます.
  
 第2講義
 15:30〜17:30
    「手のひらからひろがる世界を通して発達を学ぶ」
               山田宗寛氏(滋賀・唐崎やよい作業所)


 “対の世界”の世界にあって,生活経験が積み重なることで,絵画や粘土などをもちいた表現もゆたかになっていきます.それらが製品となってゆくこともありますが,発達保障実践という点では,表現したいと思えるような日々の暮らしづくりなども重要な課題です.実践家にとっては,このような作品からそれを生み出した生活や内面をつかむ努力も求められています.この講義では,成人期の障害を持つ人たちの粘土や絵画の実践から,教訓や留意点を学びます.

 特別講義
 19:00〜20:30
    「わたしたちが生き生き働き続けるために」
               垰田和史氏(滋賀医科大学助教授)


 学校,福祉施設,保育所など,発達保障の現場で働く人たちの健康問題がクローズアップされています.健康を害して「やりがいのある仕事なのに」と悔しい思いをしながら仕事を辞めることになった人もたくさんいます.どのような仕組みで健康問題が起きるのか,職員集団としてお互いの健康を守りあうためには何が必要なのか,この特別講義で考えてみませんか.  

2003年2月10日(日)
 第3講義
  9:00 〜13:40 (11:30〜12:40 昼食・休憩)
    「2次元形成期の発達と発達保障の課題」
               田中昌人(人間発達研究所所長,龍谷大学教授)

 発達の各連関で大文字で書くT次元形成をおこない,自我を拡大させてきた2歳児は,通常2歳なかばごろからその自我を充実に転じて発達的な2次元の世界を2 つの過程を経て形成していきます.それは,あそびの世界の拡がりに抑制を利かせ,2種類の1次元を組み合わせて新しい1つの単位「2次元」を形成し,経験的な学習能力を急速に高め,身辺の自立を進め,描画における「顔」の時代,2歳児どうしの会話がはじまる世界です.この時期の自我の充実が発達的に貧しくならないようにしていく方向を考えます. 

 第4講義
 14:00〜15:30
    「新しい福祉国家を構想する」
               二宮厚美氏(神戸大学教授)


 社会福祉基礎構造改革は,支援費制度導入で新しい局面をむかえることになります.この間,福祉の営利化,商品化など,利用者や家族の権利擁護をかかげて改革がすすめられてきていますが,本当にそうでしょうかまた私たちが願う福祉のあり方とはどんなものなのでしょうか.講座をしめくくるこの講義では,そうしたわたくしたちの願いを太く大きくたばねてゆくために今必要とされる視点は何か,そのためどんな力を高めることが求められているか,を考える機会にしたいと思います.

ページトップへ

第3回人間発達講座 ことばとつたえあいの世界に――1歳半ごろの節を中心に――

2002年2月9日(土)
 10:00 受付開始
 11:30〜12:30
    基調報告 人間発達研究所

 第1講義
 13:40〜15:10
   「保育園における生活づくりを考える」
               渡辺保博氏(静岡大学教授)


 保育所や学校は子どもたちが目ざめている時間の大半を過ごす生活の場です.そこでの生活づくりは実践の一つの大きな視点です.“1 歳半ごろの発達の節目”にさしかかる子どもたちは,日々の生活の主人公として大きな一歩を踏み出そうとします.できることが増えることはもちろん大切ですが,この時期の生活づくりを考えるとき,はたしてそれで充分なのでしょうか.
 ここでは,保育所での教訓をもとに,この発達の時期の生活づくりの視点を学びます.
 
 第2講義
 15:30〜17:30
   「人間の発達と歩行」
              砂川 勇氏(滋賀医療技術専門学校副校長)


 「歩くようになって,声が出るようになったなあ」などと感じられたことはありませんか? 私たち人間にとって,歩行の獲得は文字通り新しい発達の新しい舞台となります.
 ヒトが進化の長い歳月をかけて獲得した歩行は,発達にとってどのような意味を持っているのでしょうか? また,ゆたかに歩く力を育ててゆくためにはどのような点に着目すればよいのか,考えてみませんか?

 特別講義
 19:00〜20:30
   「チンバンジーの親と子のきずな」
               松沢哲郎氏(京都大学霊長類研究所教授)


 数字や漢字をあやつるチンパンジー,アイは,2000年4月にアユムを出産し,ただ今子育て真っ最中.「ヒトと暮らしているアイはどんな子育てをしているの?」「ヒトから学んだことを息子に伝えられるの?」などなど,聞いてみたいことがいっぱい.24年間チンパンジーと暮らしながら,その知性を探る研究を続けてこられた成果からもたくさんのことを学びたいと思います.
   参考文献 松沢哲郎著 おかあさんになったアイ 講談社 2001

2002年2月10日(日)
 第3講義
  9:00〜13:40(11:30〜12:40 昼食・休憩)
  「乳児期から幼児期への移行期における発達と発達保障の課題」
               田中昌人(人間発達研究所所長,龍谷大学教授)


 “1歳半ごろの発達の節目”で,人はめざましい変化を見せます.その変化にはどんな特徴があるのでしょうか? またそうした変化の準備はいつ頃から始まるのでしょうか? さらに発達に障害がある場合には,どのような点に配慮する必要があるのでしょうか? ここではこうした点をじっくり学びます. 

 第4講義
 14:00〜15:30
  「現代日本の家族をどうみるか」
               布施晶子氏(札幌学院大学教授)


 家族とは,人を育み,人が育まれる場です.しかし,一方,家族のあり方はきわめて多様になってきています.こうした変化は,なぜ,どのようにして,起きているのでしょうか? また,そうした変化の中で私たちが大切にすべきことはなんなのでしょうか?
 ここでは,家族のこれまでをふり返りながら,今後の展望を考えあいたいと思います.  

ページトップへ

第2回人間発達講座 ――乳児期後半を中心に――

2001年2月24日〜25日

基調報告

第1講義 今日の子育てと社会的支援
              鈴木佐喜子氏(白梅学園短期大学助教授)


 保育所の待機児の大半は乳児であり,地域子育て支援事業を利用するのも圧倒的に乳児とその母親だといわれています.今日の保育や子育て支援の問題点の焦点は,乳児期の子育てにあると言えるでしょう.しかし,保育や子育て支援が今日の実態を踏まえ,また親の願いに根ざしたものになっているでしょうか.
 この講義では今日の父母の労働や子育ての実態を明らかにしていただきながら,その背景にある問題点,さらに今後の保育や子育ての支援のあり方についてお話しいただきます.

第2講義 乳児期後半の姿勢と運動の発達
               砂川 勇氏(滋賀医療技術専門学校副校長)


 乳児の運動発達の基本はヒト固有の移動方法である二足歩行を獲得することによって完成します.二足歩行を獲得するために出生後約18か月,それまでに獲得した四つ這いを否定しながら,いっそう不安定な移動方法である歩行の獲得にむけて挑戦します.
 乳児期後半では,臥位の抗重力姿勢を基盤に,支持面を狭くさせながら,垂直化へと進んでいきます.
 今回はこうした二足歩行にいたるまでの運動発達を,乳児期後半に焦点をあてて解説していただきます.

特別講義 グリ,ときどきグランボー――働く人たちの目から見たフランス――
               山本三春氏(ジャーナリスト)


 私たちは「華やかなフランス」というような一面的なイメージ持ちがちです.人権,児童保護,有休休暇,ヴァカンス,35時間労働制などのフランスにおける高い到達点も,そこで暮らす人びとや歴史的な紆余曲折を理解すること抜きにはその全容があきらかになりません.
 ここではそうした成果を生み出したフランス人の暮らしやその歴史などを,スライドや音楽を交えて紹介していただきます.

第3講義 乳児期後半の発達と発達保障の課題
               田中昌人氏(人間発達研究所所長,龍谷大学教授)


 生後第2の発達の階層である乳児期後半における,@3つの発達段階と,A第2の発達段階と第3の発達段階の間における生後第2の新しい発達の原動力の発生にみられる5つの過程,B生後第3の発達の階層(幼児期)への飛躍的移行の準備,Cこの時期における発達保障の課題と公的な基盤整備の基本方向,D発達障害がある場合の特徴と特別なケア,などについて,その概要を学びます.

第4講義 どうなる日本の福祉,どうなる私たちの生活
              伊藤周平氏(九州大学助教授)


 介護保険制度の実施,社会福祉事業法から社会福祉法へというように,福祉・保育の施設やサービスの利用が,措置制度から,企業なども自由に参入できる個人契約や個人利用へと移行されてきています.
 そうした改革が,福祉のあり方をどのように変え,私たちの生活にどのような影響を与えるのか,今後を展望するために必要な視点や課題を学びます.

ページトップへ

第1回人間発達講座 ――生命(いのち)の誕生と発達保障――

2000年2月19日〜20日

基調報告

第1講義 「いのち」を生きはじめる
              福田静夫氏(日本福祉大学教授)

 出生後の時期,子どもは初めて出会う子宮外の環境の中で独立した生命体として第一歩をしるします.また,最近の科学技術の発展は,人間の技術がより深く「いのち」に関与することを可能にしました.
 乳児期前半の発達保障の課題は,こうした「いのち」を人間社会が支えることでもありますが,その「いのち」をどう見るのか,また社会はどうあるべきなのか,などについて学びたいと思います.

第2講義 乳児期前半の姿勢と運動の発達
              砂川勇氏(滋賀医療技術専門学校副校長)


 乳児の運動発達はヒト固有の移動方法である二足歩行を獲得することによって完成すると考えられます.この二足歩行を獲得するために,約18か月の時間をかけて,それまでの月齢で獲得した移動方法を積極的に否定しつつ,さらに不安定な方法に挑戦することを繰り返します.乳児期前半では出生後にはじめて経験する重力に抗して,外界の刺激を採りいれる“アンテナ”ともいえる頭部(顔)を対象物に対して自由にコントロールしようとします.
 今回は二足歩行にいたる運動発達の乳児期前半までを,発達運動学を基盤に解説していただきます.

特別講義 クローンの生物学
              岡田節人氏(JT生命誌研究館館長)


 “クローン”なる語が,急に社会の関心をひくことになりました.これは,そもそもは発生学の問題・技術から由来したところによるものです.この講義では,クローンとは何であるかを,テクノロジーや人間倫理の深みに立ち入ることなく,生物学として客観的に語っていただきます.
 講師紹介:発生生物学の分野で半世紀にわたって研究を続けてこられ,国際発生生物学学会会長,岡崎国立共同研究機構にて基礎生物学研究所長,機構長,国際生物科学連合副総裁などを歴任されています.今回の参考となる著書は,岡田節人『からだの設計図』(岩波書店),岡田節人・南伸坊『生物学個人授業』(新潮社)など.

第3講義 障害児医療の現状と課題
              二木康之氏(大阪府立母子保健総合センター小児神経科科長)


 周産期から神経学的ハイリスク児の長期フォローアップを通じて,周産期要因に基づく障害像の全容が把握されつつあります.この講義では障害発生の医学的メカニズムと障害像について学びます.また,あわせて,神経可塑性,神経障害の早期診断の技術の進歩,早期療育体制の問題点と課題についてもふれていただきます.

第4講義 胎生期から乳児期前半までの発達・発達障害と発達保障の課題
              田中昌人氏(人間発達研究所所長,龍谷大学教授)


 今回は,まず,胎生期における3つの発達の階層,すなわち卵体期,胎芽期,胎児期の各発達の階層内における3つの発達段階と階層間の飛躍的移行期について,また,各階層における第2から第3の発達段階に移行する過程でみられる胎生期における3度にわたる新しい発達の原動力の発生と,発生障害の基本特徴,発達保障の課題について学びます. 次に,生後第1の発達の階層における3つの発達段階と生後第2の発達の階層への飛躍的移行期について,また,第2から第3の発達段階への移行期にみられる生後第1の新しい発達の原動力の発生における5つの過程と,発達障害,発達保障の課題について学びます.

ページトップへ

活動紹介のページへ

トップページへ